お昼前から雨もやみ、気温も低くてバラを選ぶには最適の天気でした。
中庭のスモークツリーがぼちぼち咲きだしました。今年は花を多く、少し小さく咲かせました。新芽が出たときや台風の風で毎年枝が折れてしまうのですが、それを見越して多めに残したのがちょうど良かったようです。
先日まで咲いていた「ラ・レーヌ・ビクトリア」も花が終わりましたので昨日、花後の剪定をしました。
出来上がりはこんな感じです。ずいぶんすっきりとしたでしょう?
花後の剪定のポイント。
その①
よく「花柄だけ切り取ってツルはそのまま残して伸びた枝は切らずに伸ばす」と言われています。
さて、皆さんのお宅でのツルバラはそれで良いんでしょうか?
花柄だけ切り取っておくと、このアーチに仕立てたツルバラは枝の先のほうから良い枝が勢いよく出ます。すると冬にはアーチのてっぺんからしか良い枝が出ていなくて、誘引する時にさらに先へと誘引しなければいけません。次第に株元には花が咲かなくなってしまいます。よくお聞きする現象です。
そこで花柄を切ってから、先にある枝を数本だけ残して、あとは少しずつ短く切っていきます。いわゆる段階剪定をします。そうすることで、株元からも余った力でシュートも出て、切り口がいろんな場所にあるので、新しい枝がいろんな高さのところから出るんです。
切る時の注意点は、花柄を切った元気な良い枝がある先で切ること。
冬にはいろんなところから出た枝を下から上まで誘引できるので花が株全体に咲くんですよ。
その②
これを見てわかるでしょうか?向こうが透けて見えています。花柄を切っただけでは、シュートや全ての花の咲いていた枝、そして春に一斉に出たものの、競争に負けて延びるのを止めてしまった小さな枝などが株に混在しているはずです。
病気に強いバラはそんなに気にしなくてもいいのですが、このバラのようにやや黒点病にデリケートなバラなどは、込み合ったところを間引いて風通しを良くする。そして株元の50セントほどは余計な枝が無いようにすることで、ある程度病気の発生を抑えることが出来ます。そして薬剤も隅々まで届くので効果が十分発揮できます。
その③
シュートの扱い。
この画像では見にくいかも知れませんが、この品種はとてもよくシュートの出る品種です、このような品種はシュートの処理をきちんとしておくと、花の咲く枝が増えて、咲いて欲しいところに花を咲かせることが出来ます。まずはシュートを探します。
よく伸びているもの、まだ出て間もないものなど色々とあります。よく本に書いてあるように、「花の咲く前に先つまんでを処理しましょう」と言われますが、皆さんきっと大きな房になって花が沢山咲きそうになってから気づくのではありませんか?
そんなに毎日眺めていられるわけではないので、花が咲いてからでもかまいません。
もし、出て間もないシュートを見つけたら、すぐに枝先をつまむようにして切り取ります。それ以降の花がついてからのシュートは、
花がまだ咲き初めならハサミで花の部分を切り取ります。もうすでに咲きそうなら咲き終わってからでもかまいませんので、花の部分を切り取りましょう。決して出てきた若々しい枝を短く切らないようにしましょう。
なぜって?
シュートは簡単に言うと水の塊なんです。水分を枝先に送ることが一番の役目なので、あまり短く切ると、水分が乾燥してしまい枯れこむことがあります。そんな場合は少し充実するまで待ってから切るようにしましょう。
そしてシュートを切る位置は、やはり高さを変えて段階剪定をするようにするといろんなところから枝が増えて扱いやすくなります。
色々と書きましたが、「百聞は一見にしかず」見に来て頂くと一番よくわかるんですが、、、、。
もしこられた、お気軽に聞いてくださいね!
ツルバラは本当に面白くて少しこつをつかめば誰でも楽しめますよ!
今日咲いていたバラを少し。
ハークネスローズのロセッティローズ(ピンク)とウェルビーイン。香りよくてウェルビーインは秋までよく咲きます。
ロセッティローズはややシュラブタイプで、株が充実するまでは秋の花がやや少なめですが、年を重ねるとよく咲くようになります。
この花は花形がとても綺麗で花保ちもよく雨にも強いバラです。
ドンファン
ツルバラです。珍しいイタリアのバラ、棘が少なくて、香りも良くて丈夫なので、初心者でも手軽に赤いツルバラとして育てる事が出来ますよ。濃い赤色のツルバラをお探しなら是非ドンファンを。
プラムパーフェクト
青紫色のとてもよく咲く中輪房咲き性のバラです。実はこの花2番花なんです。次々と切れ目無く咲き、病気にも強くて健康的なバラです。
ラマリエ
柔らかいピンク、ひらひらの花弁と軽やかな香り。
この花も2番花。連続開花性がとても強くて、花持ちがとても良いので切花としても楽しめておすすめです。